長崎大学 情報データ科学部

学術情報 詳細Academic Information

2022年09月28日
パーキンソン病患者初期に甲状腺-肝連関が変化することを発見(順天堂大学との共同研究)

 本学部の松本 拡高准教授は、順天堂大学大学院医学研究科神経学講座の宮本健吾大学院生、斉木臣二先任准教授、服部信孝教授らの研究グループとの共同研究において、パーキンソン病のメカニズムの解明と超早期診断に向けた知見を発見しました。本研究で得られた成果は米国神経学会誌「Annals of Neurology」に掲載されました。

 

■研究の目的と成果
パーキンソン病は日本で2番目に多い神経変性疾患で、その発症および進行メカニズムを解明することは、治療及び創薬につながる重要な研究課題です。本研究では、パーキンソン病患者と非パーキンソン病患者における血中のmiRNAや代謝産物を含む多様なデータを取得し比較することで、病的変化などの特定を目指しました。

 

■研究成果の意義
本成果は、パーキンソン病の発症・進行メカニズムの理解に貢献し、治療及び創薬につながることが期待されます。また、本研究で発見された変化は、超早期診断におけるバイオマーカーとしても有用であると期待され、先制医療に貢献することも考えられます。

 

■分担者の役割
本学部の松本拡高准教授は、血液中に含まれるmiRNAおよび代謝産物のオミクス解析を行い、パーキンソン病に関連する可能性のある代謝経路の変化などの特定に貢献しました。

 

 

■論文情報
掲載誌:Annals of Neurology
論文タイトル:Systemic metabolic alteration dependent on the thyroid-liver axis in early PD

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